あなたは「ハリー・ポッター」シリーズでなぜヴォルデモートの名前を言ってはいけないのか不思議に思ったことはありませんか?結論、時代によって理由は異なり、恐怖の象徴から実際に危険な呪いへと変化していきました。この記事を読むことでヴォルデモートの名前が禁忌とされた背景や、名前を呼ぶことで起きる具体的な影響がわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
Contents
1.ヴォルデモートの名前を言ってはいけない理由とは

魔法界に広がる恐怖の象徴
ヴォルデモート卿は魔法界史上最強最悪の闇の魔法使いとして知られています。
純血主義を掲げ、マグル(非魔法使い)出身者や混血の魔法使いを排除しようと大量虐殺を行いました。
その恐ろしさは、一世代前に「史上最強にして最悪」と謳われたゲラート・グリンデルバルドの存在すら人々の記憶から霞ませてしまったほどです。
ヴォルデモートに立ち向かった者で生き残った者はほとんどおらず、有力な魔法使いたちが次々と命を落としました。
こうした暗黒時代の恐怖から、人々は「ヴォルデモート」という名前を口にすることすら恐れるようになったのです。
暗黒時代の記憶と名前のタブー化
ハリー・ポッターが赤ん坊の頃、ヴォルデモートは一時的に力を失いました。
しかし90年代になっても、ヴォルデモートの生死は不明とされていました。
そのため人々は暗黒時代の恐怖から、「名前を言ってはいけない」という暗黙のルールを作り上げました。
代わりに「例のあの人(You-Know-Who)」「名前を言ってはいけないあの人(He-Who-Must-Not-Be-Named)」といった表現が用いられるようになりました。
ヴォルデモートに従う死喰い人(デスイーター)でさえ、彼のことを「闇の帝王(Dark Lord)」「我が君(My Lord)」と呼び、その名を直接口にすることはほとんどありませんでした。
時代によって変化する禁忌の意味
名前を言ってはいけない理由は時代によって大きく異なります。
ヴォルデモートが力を失っていた時期は、「何か恐ろしいことが起きるかもしれないから言わない方がいい」という漠然とした恐怖が理由でした。
この時期は、名前を言うと何かが起きるというより、「何も起きないようにするために名前は言わない方がいい」という予防的な意味合いが強かったのです。
しかしヴォルデモートが復活した後、特に第7作「死の秘宝」の時代になると、名前を呼ぶこと自体が実際の危険を伴うようになりました。
マグルの親戚の家で育ったハリー・ポッターは、こうした事情を知らず普通に名前を言っていましたが、それが後に大きな問題を引き起こすことになります。
2.名前を言うとどうなるのか?具体的な影響

第7巻以降の「言霊の呪い」の仕組み
第7作「ハリー・ポッターと死の秘宝」では、ヴォルデモートは自分の名前に追跡呪文(タブー)をかけました。
これは「ヴォルデモート」という言葉に掛けられた探知魔法であり、呪いです。
ヴォルデモートはイギリス全土を対象にこの言葉の呪いを掛けたため、どこにいても名前を口にすると感知されてしまいます。
魔法界では名前に強力な魔法的な力が宿ると信じられており、この呪いはまさにその力を悪用したものでした。
この時点で初めて、「名前を呼んではいけない」が比喩ではなく文字通りの禁止事項になったのです。
保護魔法が破れて居場所が特定される
「ヴォルデモート」という名前を口にすると、その瞬間に何が起きるのでしょうか。
まず、あらゆる保護魔法がすべて解除されてしまいます。
どんなに強力な防御魔法で身を守っていても、名前を言った瞬間にそれらが無効化されてしまうのです。
さらに、名前を発した者の正確な居場所が即座にヴォルデモート側に感知されます。
これによって、隠れていた場所が特定され、追跡を逃れることが極めて困難になりました。
デスイーター(死喰い人)による即座の襲撃
居場所が特定されると、次に何が起こるのでしょうか。
転移魔法(アパレート)によって、デスイーターが即座に現場に現れます。
デスイーターとは、ヴォルデモートに忠誠を誓う闇の魔法使いたちのことです。
彼らの左腕には「闇の印」が刻まれており、ヴォルデモートから召集がかかると、その印が熱くなることで分かるようになっています。
名前を呼んだ者は、転移魔法で即座に駆けつけたデスイーターたちに襲撃され、捕らえられるか殺されるかの運命を辿ることになります。
名前を呼ぶことで実際に起きた被害
実際に、ハリーたちはこの「言霊の呪い」によって大きな被害を受けました。
ハリーがヴォルデモートの名前を呼んだせいで、保護魔法が破れて居場所が特定され、デスイーターに襲撃されるという事態が発生しました。
この襲撃によって、忠実な屋敷しもべ妖精のドビーが命を落としてしまいます。
ハリーの両親のように、ヴォルデモートに抵抗する人たちも次々と殺されていきました。
70年代の暗黒時代にも、同じような魔法が使われていた可能性が高いと推測されています。
3.なぜハリーやダンブルドアは名前を呼んだのか

ダンブルドアの「恐怖に立ち向かう」という教え
アルバス・ダンブルドア校長は、ヴォルデモートに対抗する「不死鳥の騎士団」を創設した人物です。
ダンブルドアは「ヴォルデモートは恐るべきものではない」という考えを持っていました。
彼はハリーに対して、こう教えました。
「ものには必ず適切な名前を使いなさい。名前を恐れていると、そのもの自体に対する恐れも大きくなる」
つまり、名前を呼ぶことを避けることは、恐怖に屈することと同義だと考えていたのです。
ハリーがヴォルデモートと呼び続けた理由
ハリー・ポッターは、マグルの親戚の家で育ったため、最初は事情を知らず普通に名前を言っていました。
しかしダンブルドアの教えを受けてからは、意図的にヴォルデモートという名前を使い続けました。
ハリーにとって、名前を恐れることはヴォルデモートに屈することと同義でした。
これが物語の中で重要な対立構造を生み出し、ハリーの勇気を象徴するものとなっています。
ただし第7作では、この姿勢が「言霊の呪い」によって実際の危険を招くことになり、ハリーも学習して名前を呼ばないようになります。
不死鳥の騎士団メンバーの姿勢
反ヴォルデモート勢力である不死鳥の騎士団のメンバーたちも、恐怖の象徴としてのヴォルデモートを否定するために、その名を口にしました。
具体的には以下のような人物が名前を呼んでいました。
- アルバス・ダンブルドア(ホグワーツ校長)
- ハリー・ポッター(主人公)
- ハーマイオニー・グレンジャー(ハリーの親友)
- シリウス・ブラック(ハリーの名付け親)
- リーマス・ルーピン(元ホグワーツ教師)
- キングズリー・シャックルボルト(魔法省オーロール)
これらのメンバーの多くはグリフィンドール出身であり、勇気、大胆さ、騎士道的精神を重んじる寮の特徴を体現していました。
彼らは、名前を呼ぶことを避ける風潮自体が恐れをより助長すると考え、あえて反発したのです。
4.ヴォルデモートという名前の由来と意味

フランス語由来の「死の飛翔」「死の窃盗」
「ヴォルデモート(Voldemort)」という名前は、実はフランス語に由来しています。
「Vol de mort」というフランス語のフレーズが基になっており、その意味は「死の飛翔」あるいは「死の窃盗」です。
「Vol」はフランス語で「飛ぶ」「盗む」という意味の動詞「Voler」の活用形が元になっています。
「de」は英語の"of"にあたり、「〜の」という意味です。
「mort」は「死」を意味します。
死を超越することを志し、自らの手下のことを「死喰い人(デスイーター)」と呼ぶヴォルデモート卿らしい、非常に恐ろしい意味が込められた名前なのです。
正しい発音は「ヴォルデモー」
実は、「ヴォルデモート」という発音は正確ではありません。
フランス語読みでは、末尾の「t」は発音しないのが正しいとされています。
したがって、「ヴォルデモート」ではなく、「ヴォルデモール」あるいは「ヴォルデモー」というのが本来の正しい発音です。
原作者のJ・K・ローリング自身も、Twitterでこのことに言及しています。
ローリングは「(末尾の「t」を発音しない)その呼び方をするのはおそらく私だけでしょう」とファンたちの発音の矯正は諦めている様子でした。
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』では、一貫して「ヴォルデモー」の呼び方が採用されています。
名前に込められた恐ろしいメッセージ
ヴォルデモートの本名はトム・マールヴォロ・リドルです。
彼は混血の魔法使いであり、マグルの父親を持つことを恥じていました。
そのため、自分の出自を示す「トム・リドル」という名前を嫌い、新たな名前を作り上げたのです。
「ヴォルデモート」という名前は、彼のアイデンティティそのものを表しています。
死を超越し、不死を手に入れようとする野望、そして死そのものを支配しようとする恐るべき意志が込められています。
分霊箱を6つも作り、非純血の魔法使いを多く殺害した魔法使いには、まさにふさわしい名前と言えるでしょう。
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- ヴォルデモートの名前を言ってはいけない理由は時代によって変化し、恐怖の象徴から実際の危険へと発展した
- 第7作では「言霊の呪い」によって、名前を呼ぶと保護魔法が破れ居場所が特定される仕組みになった
- 名前を呼んだ者はデスイーターの即座の襲撃を受け、捕らえられるか殺される運命にあった
- ダンブルドアは「名前を恐れると恐怖が増長する」として、あえて名前を呼ぶことを推奨した
- ハリーやダンブルドア、不死鳥の騎士団メンバーは恐怖に屈しないため意図的に名前を使った
- 「ヴォルデモート」という名前はフランス語由来で「死の飛翔」「死の窃盗」を意味する
- 正しい発音は「ヴォルデモー」で、末尾の「t」は発音しない
- この名前には死を超越し支配しようとするヴォルデモートの野望が込められている
ハリー・ポッターシリーズを見る際には、こうした背景を知っているとより深く物語を楽しめるでしょう。名前一つにも深い意味が込められているのが、このシリーズの魅力です。ぜひもう一度、作品を振り返ってみてください。